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アラブで最も貧しい国(2002年にイエメンを訪れたときの旅行記です)
というわけで、街を歩いているのは、白いアラブ服の男たちと、黒いチャドルの女たち。女たちは、12才ぐらいからほとんどと言っていいくらいこの黒いチャドルを着ていた。これほどのチャドルの着用率が高かったのは、これまで行ったイスラム国の中ではイランぐらいしか記憶にない。しかし、イランと違うところは、イエメンの女は6割ぐらいが黒いスカーフとベールで目以外を隠しており、3割ぐらいは薄いベールで顔を完全に覆っていた。 ところが、この薄いベールは、やはり、かなり見えづらいらしく、夕暮れ時にベールで顔を覆った女性と擦れ違うとかなりびっくりされた。いきなり人が現れたように見えるのだろう。これほど不便な習慣を今でも続けているところを見ると、イエメン人はかなり敬虔なイスラム教徒のようだ。サナアでは、もちろん、夜明け前にはアザーンがけたたましく流れ、窓から見えるミナレットから遮るものなくやってくるイスラムの義務の喚起が部屋の中にこだまして、安眠を奪ってくれた。 |
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(C) Tabinchu Terada |