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西蔵法師 −原作 河口慧海のチベット旅行記−
解説不幸にも原作に出会う前に小書に出会ってしまった方には、あらためて原作を読み直すことをお勧めします。 最後に、日本でその名がよく知られている阿弥陀経も、岩波文庫の「浄土三部経〈下〉観無量寿経・阿弥陀経 (岩波文庫) 漢文では 爾時佛告 長老舍利弗 從是西方 過十万億佛土 有世界 名曰極樂 其土有佛 號阿彌陀 今現在?法 舍利弗 彼土何故 名爲極樂 其國衆生 無有衆苦 但受諸樂 故名極樂 であり、次のように書き下されています。 「その時、仏、長老舎利弗に告げたもう、「これより西方、十億仏土過ぎて、世界あり、名づけて極楽という。その土に仏ありて、阿弥陀と号す。(かれ)いま、現に在まして説法したもう。舎利弗よ、かの土、なにがゆえに、名づけて極楽とする。その国の衆生、もろもろの苦しみあることなく、ただもろもろの楽しみを受く。かるがゆえに極楽と名づく。」 また、現代語訳では次のように訳されています。 「そこで師は、シャーリプトラ尊者に言われた「シャーリプトラよ、ここから西方に百万億の仏国土を過ぎたところに、〈幸あるところ〉という名の世界がある。そこに無量寿(アミターユス・かぎりない命)と名づける如来・敬うべき人・正しく目ざめた人が現に今住んでおり、身を養い、日を送り、法を説いているのである。さてシャーリプトラよ、そなたはどう思うか。この世界はどうして〈幸あるところ〉と言われるであろうか。シャーリプトラよ。実に、かの〈幸あるところ〉という世界には、生ける者どもの身体の苦しみもないし、心の苦しみもない。ただ、測り知れない安楽の原因が無量にあるばかりなのだ。それ故に、かの世界は〈幸あるところ〉と言われるのだ。」 |
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(C) Tabinchu Terada |