紺碧の海を眺めながら快走☆
午前7時下地球場をスタート。来間島のプロローグ区間7km(この区間は先導車が25km/hくらいでゆっくり走る)が終わりレースが本格的に始まると、みんなそれなりのペースで走り出しひと安心。(よかったちゃんと走れる人がいて。)池間島までは抑えたサイクリングペースで集団が走る(が、なぜかほとんど縦一本の長い集団…こんなのアタックかかったら一気に千切れるのに…)。そんななか、一人の選手が単独で逃げに!?(百数十kmの逃げは決まらないだろうとみんな静観。) |

来間大橋のプロローグ。
第1回ツールド宮古島2008レポートより |
単独の逃げ以外は集団に動きがなさそうなので、小生は背中のポケットからコンピニで買ったジェルで腹ごしらえをしながら集団の中段に下がって体力温存体制に入ることにした。しかし、池間島のアップダウンで集団の3,4人が前に出た!それに続いて5,6人がそれについて行こうとする!!小生も、これに遅れてはマズイと判断。中段からダッシュをかける。が、続いていた5,6人が失速し、先の3,4人もペースを落とす。すると、小生は集団の一番前に出てしまった…。前に出てしまったので、集団の前の方で走ることに。このくらいのペースなら(メーターでave35〜6km/hくらいだったろうか)まぁいっかと思っていたが、このときには後半エライことになることを小生には知る由もなかった。(このときはこのペースくらいひとりでも出せると思い上がっていたのだった…)
池間島を後にして比嘉ロードパーク手前くらい(50kmあたり)は緩やかな登りが続く。このときは30人くらいの集団だったろうか。登りとなると集団は千切れやすい。一つの登りの頂上付近で集団の後方が7〜8mくらい離れた。小生は集団の5,6人目くらいだったが、下りに入ったとき先頭に出て集団を千切りにかかった。後続が遅れてるのを確認して、決まった!と思ったが、もう一度振り返ると完全に間が詰められていた…(無駄な脚を使ってしまったと後悔)。
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東平安名崎灯台
第1回ツールド宮古島2008レポートより |
女子トライアスリート見参!!
比嘉ロードパークを過ぎたころ(70kmくらい)だったか、ついに単独逃げの選手を吸収する。(よくぞここまで一人で逃げたものだと感心。が、彼はその後も集団で走るのだった。強いね。)そして、そろそろ疲れてきたという自覚が出てきて(まだ、半分やのに…)、次にローテーションで集団の先頭を引いた(要は風除けになるということ)後、集団の後方に下がって少し休もうと思っていたそのとき、
「あたしたちに回ってきちゃった」 |
というかわいい声が聞こえた(たしかそんな感じのことばだった)。プレッシャーの種、女子トライアスリートはやはり集団のなかにいたのだ。(集団から離れてのんびり走っているのかと思っていた。)彼女たちが先頭を引いた後、先頭から下がってきた。小生のすぐ後に先頭を引いたのだから彼女たちは小生のすぐ前にいる。ところが集団の次に「回ってくる」ヤツらが前に出てこない。(女のケツにはつけん!というミョー意地は彼らには湧き上がらないらしい…)彼女たちが、小生の目の前で「前に行って!前に行って!」と大きく右手を振る。ミョーな意地が湧き上がっている小生は、もう前に出るしかなく、その後、常に先頭のローテーションに加わることになる。
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集団のみんなが疲れを自覚し始めたであろうそのころ、一人で集団の100mくらい前に出た。(まだ半分。80kmの逃げは決まらないだろうと小生は決めてかかっていた。しかし、約1名は警戒していたのかもしれない。)その一人は、集団を引き離すわけでもなく淡々と前を走っていた。(もしかしたら、その約1名が離れないようにしていたのかもしれない。)その一人もしばらくして集団に戻る。集団が宮古島南東端の東平安名崎にさしかかりエイドステーションの給水で、集団が少しばらけた。ここでアタックがかかり、何人かが千切れる。(後で写真を見ると東平安名崎の手前ですでに集団は十数人に減っていたようだ。)
東平安名崎からスタート地点の下地までは紺碧の海を左に眺めながらアップダウンのある海岸線を快走する。いや、午前10時くらいにもなると南国の日射しはすでに強い。集団も疲れを身体の各所に感じているだろう。
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海岸線を快走
第1回ツールド宮古島2008レポートより |
つっ強い!この人…
スタート地点に戻って島1周目100kmが終わり2周目の内陸の道に入ると緩い坂がだらだらと続いていた。暑い、日射しがほとんど真上から強烈に照りつける。街路樹の影が真っ黒に落ちてる。少しでも涼もうと、街路樹の影をできるだけ通る。けれど、街路樹の影が道側に落ちているところは少ししかなかった。小生が先頭を引いても、もう誰も前に出てこなくなった。これでは体力がもたない。ペースを落とす。28km/h−これでも誰も前に出ない。このスローペースで先頭を走っていると誰かが出てきてくれた。東平安名崎の手前で一人で逃げてた(?)人だった。再び、集団のペースが32〜33km/hに上がる。その人は結構長く前を引いてくれ、「少し休めるなぁ〜」と思っていたら、その人の右手首が「交代しろ」とばかりにクイックイッと動く。また先頭を引く。そして、小生も右手をクイックイッとやる。こんどは、さらに二人がローテーションに加わってくれた。そして、少しして小生が先頭を引く。「しんどいからこのくらいにしよっ」と30km/hくらいで引いてるとすぐにさっきの一人が前に出て、また32〜33km/hにペースを上げる。そしてまた、その人の右手がクイックイッと動く。炎天下のなか、このペースが先頭4名になぜか義務づけられる。
「強っ!めっちゃ強いこの人っ!!何者なんやろ?」
その東平安名崎の手前で一人で逃げてた(?)人は、ここでは逃げるわけでもなくペースの落ちた集団を強制的に引きずりだした。ここで逃げればおそらく誰もついて行けないだろう。でも、この強い人はなぜか集団にペースを合わせる。強い選手をつぶすため?いや、でもペースは一定で、それほど消耗させられる走り方ではない。うーん、わからん…。
そして、疲れがどっしりとのしかかっているところに自分の実力以上のペースで先頭を引いたので脚がヤバイことになっていた。
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先頭4人を追走中?
第1回ツールド宮古島2008レポートより |
絶対に追いつくっ!!
比嘉ロードパークの前で少し傾斜がキツくなった。ここで後方の選手が前に出てきてペースを上げた。ヤバいっ!脚が攣りそうだ…先頭の4人は小生から10mくらい離れたか。この坂はもうすぐ終わる。どうしよう?この登りで追いかけると脚が攣りそうなので、坂が終わって平坦で追いかけるべきと判断した。しかし、20m、30m…と先頭の4人との差は広がっていく。登りきったところでは50mか100mくらい離されただろうか。4人の背中が小さく見える。しかし、小生の頭の中はこういう言葉が浮かんでいた
「行けるっ!射程距離っっ!!」
そこから、下ハン(ドロップハンドルの下の部分)を握って前傾していた姿勢をさらに低くして水平に近づけて空気抵抗を減らし、ペダルを強くしかし息が上がりきらない程度に踏み込んだ。30秒踏み続けたか1分踏み続けたかというくらいでもなかなか4人の背中は大きくならなかった。
「何分続けられるか?3分くらいが限界か…」 |
そう考えたころ突然4人の背中が大きくなり出し、一気に追いついた!(トップ集団の他の選手は絶対に追いつけないと思っていたらしい。)ゼェゼェハァハァしていたが、まぁどうやらまだ走れそうだ。とりあえずひと安心していると、ゼェゼェハァハァしている小生の目の前にあの右手が…
クイックイッ
「え"ぇぇ〜ぇぇっっ!!今追いついたとこやのに…」
別にここで先頭引かなくてもよかったのかもしれない。少しくらい休んでもバチは当たらなかったのかもしれない。けれど、また先頭を引いてしまった。結局、トップ集団はこの5人に絞られたのに先頭を引いたのは、小生と、強い人と、あと一人だけ…。2回目に東平安名崎にたどりついたころには、小生の目の前の景色は少し緑色がかっていた。こんなことむかし少年野球時代に熱中症にかかったときあったなと懐かしく思い出していた。残り30kmくらいか。かなりヤバいな…倒れるかも…
東平安名崎を回って再び海岸線の道に出るころに、スピードに乗った選手が坂を駆け下りてきた。「げっ、女子トライアスリート!」汗だくで顔を真っ赤にして、こっちを見て「追いついた!」って表情だった。単独で追いかけてきたのだろう。倒れてる場合ではないな…
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脚が止まるまで
それでも小生は、強い人の右手がクイックイッと動くとまた先頭を引いていた。1周目は紺碧の海を左に眺めながら気持ちよく快走していたはずのアップダウンのある海岸線の道は、熱さのためか熱中症のためか揺らいで見えた。残り20kmくらいの緩い登りが終わって左に直角に曲がる交差点の立ち上がりで右太ももの内側が攣った。
「脚だいじょうぶ?」 |

3人で先頭を引く
第1回ツールド宮古島2008レポートより |
| まわりからも気遣われるくらいの状態らしい。それでも下りでは踏めた。下りで助走をつけて登りをしのいだ。インナー×ロー(山道で使うようなギヤ比)を宮古島で使うとは思ってもみなかった。それでもローテーションを守って(プロ野球の先発投手でもないのに…)先頭を引いた。小生には勝ち目がなかった。それでも、脚が止まるまでは弛めたくはなかった。それにしても、この強い人のクイックイッに応じて先頭引いてるもう一人の彼もすごい。体力を消耗して、他の2人に対して完全に不利になるのに。彼もまた相当強い。(彼は、強い人の80km地点の逃げ(?)を警戒していた約1名だ。) |

思ったよりガッツポーズはデカかった…
第1回ツールド宮古島2008レポートより |
そして残り10km、登り坂があった。しかも、その手前には勢いをつけられる下り坂はなかった。そこに後方からアタックがかかった。集団は登り坂でペースが上がった。小生はまだ坂の真ん中なのに10mも離された。最期の勝負に、サドルから腰を浮かせてダンシング(立ち漕ぎ)で追いつこうとした。…が、今度は、両太ももの内側が攣ってペダルが完全に止まった。危うく落車しそうになった。坂を登り切ったときには、トップ集団はもう見えなくなっていた。残り10kmは平地でも30km/hでしか走れなかった。それでも、なんとか5位を守りきり、トップ集団のゴールスプリントで盛り上がった後の静かなゴールの横断幕をひとりで駆け抜けた−小さくガッツポーズしながら…
初入賞。上出来っ! |
おそるべしトライアスリート
ゴールしてからトップ集団の選手たちに声をかけた。あの強い人は優勝ではなかったらしい。「あの後バテたんかな?とてもバテそうには見えへんかったけど…」そして、その強い人と話をすると、その人はトライアスリートだという。そこへ、遠くから大会関係者らしき人が、
「フジワラさーん」
と彼を呼ぶ。「トライアスリート」、「フジワラ」…あれっ、トライアスロンのトップ選手にそんな名前の人がいたような…
「もしかして、あの藤原さんですか?」
と小生が訊くと、
「えぇ、皆生でも優勝したことあります。」 |

表彰式 |
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その強い人は、招待選手のプロトライアスリート藤原祐司さんだったのだっっ!!トライアスリートのトップ選手はバイクもめちゃくちゃ速い。けれど一緒にバイクで走る機会などない(プロロードレーサーと一緒に走ることもないが…)。3種目もこなしてるのに、まさかバイクだけでここまで強いとは…(小生は、調子がよければいい勝負できると甘く考えていた。)藤原さんが4位だったのは2週間後の全日本トライアスロン皆生大会をひかえて抑えたからか、はたまた…
藤原さん、右手首クイックイッのおかげですっごいいい練習になりました。ありがとうございました。
ちなみに、女子優勝はプロトライアスリート今泉奈緒美選手。男子と併せても男女総合8位のタイムだった。しかも、藤原さん、今泉さんたちはレース前日に100kmサイクリングも伴走していたらしい。トライアスリートおそるべし…
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また来年!
ツール・ド・宮古島のコースは碧い海を眺めながらスピードに乗せて走れる海岸線の道が多く、走っていてとても気持ちいい。こんな道をクルマを気にせず自転車で思う存分走れるのだから気分はサイコーだ!制限時間は他の自転車レースと比べるとゆるいのでいろんなレベルのロードレースファンが楽しめると思う。ただし、めちゃくちゃ暑い(熱い)のは覚悟しておかなければならない。「四月(トライアスロン)とは暑さが違う。」とは、2008年全日本トライアスロン宮古島大会女子優勝今泉奈緒美選手の弁だ。今年参加を躊躇った人たち、来年は参加してみてはいかがですか?!優勝を狙う人も、コースをエンジョイしたい人も楽しめますよ。
最後に、夜中の2時から選手たちの朝飯を作ってくれた津嘉山荘のみなさんありがとう!(消化に良さそうなソーミンチャンプルや疲労回復に効果のあるゴーヤの酢の物などいろいろ作ってくれた。)入賞と言ったら牛乳を瓶丸ごと一本サービスしてくれたカフェスムージー(SMOOTHIES)のアッコさんありがとう!(アッコさんはトップ集団のゴールスプリントを見て感激したらしい。小生はもうそこにはいなかったが…)選手のみんなお疲れさま。
それでは、また来年会いましょう!!
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| 注意:レース中のもうろうとした記憶をたどって書いたレポートなので間違ってるかもしれません |